土と微生物
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ナス科植物青枯病菌(Ralstonia solanacearum)の土壌中での動態解析を目的とした生態マーカーの導入
嚴原 美穂境 雅夫高木 滋樹横山 和平丸本 卓哉
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2002 年 56 巻 1 号 p. 3-10

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抄録

土壌中におけるRalstonia solanacearumの生態研究への利用を目的とし,本菌の野性株に生態マーカーとしてgfp遺伝子を導入し,導入株の特性について検討した。導入株はトマトに対する病原性を保持しており,培地中や土壌中での動態も野性株と差がなかった。菌体外多糖生産能に変異が生じた場合でもGFPの蛍光によって他の土壌細菌と容易に識別することができた。これらの結果から,本菌株は土壌中におけるR. solanacearumの生態および菌体外多糖生産能の変異が誘導される条件を探索するための手段として有効であった。

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