土と微生物
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Pseudomonas fluorescense FPH9601がトマトの各種土壌病害に与える影響
岩本 豊相野 公孝
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2007 年 61 巻 1 号 p. 11-16

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抄録

P. fluorescense FPH9601処理苗に10^6個ml^<-1>のトマト根腐萎凋病菌を接種した場合無処理苗に比べて,発病程度が低い傾向が認められた。同病原菌の接種濃度を10^7個ml^<-1>にした場合,両区とも激しく発病したが,その程度はFPH処理苗で軽かった。FPH処理苗に萎凋病菌を接種した場合,発病株数は約1/2に減少した。また,発病程度は,いずれの試験においても無処理苗に比べて軽い傾向であった。FPH処理苗に半身萎凋病菌を接種した場合,地上部の病徴はいずれの試験においても無処理苗に比べて軽い傾向が認められ発病抑制効果が認められた。また,半身萎凋病接種苗の草丈を調査したところ,FPH処理苗の草丈抑制が約20%であったのに対して,無処理苗では約40%の草丈抑制が認められ内生細菌の効果が確認された。しかし,FPH処理苗に白絹病菌及び苗立枯病菌を接種した場合,FPH接種による発病抑制効果は確認できなかった。

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