土と微生物
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多重染色体性のBurkholderia multivoransのゲノム構造と土壌でのゲノム情報発現(環境細菌の機能解析-ポストゲノム時代を見据えて-,シンポジウム)
津田 雅孝西山 依里宮腰 昌利湯原 悟志永田 裕二大坪 嘉行
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2008 年 62 巻 2 号 p. 93-97

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抄録

多様な環境に常在する土壌性のβ-プロテオバクテリアで極めて多様な有機化合物を炭素・エネルギー源にできるB. multivoransの全ゲノム構造を解明し,3.4Mbと2.5Mb, 0.9Mbの環状染色体の複製・分配装置を提示するとともに,プラスミド型の複製・分配装置を持つ後2者の染色体のうち,2.5Mb染色体は土壌生態系で主要炭素源となる様々な芳香族化合物の分解酵素遺伝子群を数多くもつことを見出した。また,本菌の土壌で特異的に発現する遺伝子群とこの環境での生存・増殖に必要な候補遺伝子群の網羅的取得を,各々IVETとSTMの遺伝学的手法で実施し,土壌で特異的に発現する候補遺伝子群の2.5Mb染色体支配の相対的割合が高いことを示した。最後に,土壌で用いてこのような遺伝子群を遺伝学的に同定・解析する際の長所と短所を提示した。

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