外科と代謝・栄養
Online ISSN : 2187-5154
Print ISSN : 0389-5564
ISSN-L : 0389-5564
特  集
外科侵襲下におけるサイトカイン・免疫代謝変動と合併症抑制対策
土師 誠二
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 50 巻 5 号 p. 285-290

詳細
抄録

 外科侵襲は生体にさまざまな反応を引き起こすが,侵襲反応の解明と理解に基づく周術期管理の進歩は近年の外科治療の成績向上に大きく寄与してきた.外科侵襲は神経内分泌系,免疫系,栄養代謝系の反応を引き起こすが,術後感染性合併症発生例では術後の高サイトカイン血症,細胞性免疫能の低下,炎症反応亢進,高血糖がみられ,これらが術後合併症発生のリスク因子と考えられた.さらに,高齢者においても外科侵襲に対して高サイトカイン血症が生じ易く,神経内分泌反応の亢進もみられた.過剰な侵襲反応の制御が治療成績の向上に繋がると考えられるが,免疫栄養療法はこのような合併症対策として有用であった.今後,外科侵襲下の生体反応の詳細な機序が一層解明されることで,より再現性の高い有効な周術期管理法が開発されることが期待される.

著者関連情報
© 2016 日本外科代謝栄養学会
前の記事 次の記事
feedback
Top