外科と代謝・栄養
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特  集
サルコペニアを有する高齢胃癌患者に対する新しい取組み
~「術前栄養+エクササイズプログラム」の概要
山本 和義永妻 佑季子福田 泰也西川 和宏平尾 素宏鳥山 明子中原 千尋宮本 敦史中森 正二関本 貢嗣藤谷 和正辻仲 利政
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2017 年 51 巻 4 号 p. 175-182

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抄録

 加齢に伴う筋力,身体機能の低下と定義されるサルコペニアは各種疾患でその概念が普及し,治療アウトカムにおける影響が盛んに報告されている.われわれも高齢胃癌患者におけるサルコペニア症例が非サルコペニア症例にくらべて術前摂取エネルギー量,タンパク質量が有意に少なく,サルコペニアが胃癌術後の重篤な合併症発生の独立したリスク因子であることを報告している.つぎのステップとして,初診時にサルコペニアと診断された65 歳以上の高齢胃癌術前患者を対象にして,エクササイズとしてハンドグリップ,ウォーキング,レジスタンストレーニング,栄養介入として1 日28kcal/kg(IBW)のエネルギー量と1.2g/kg(IBW)のタンパク質の摂取およびβ-hydroxy-β-methylbutyrate(HMB)の補充を推奨する,「術前栄養+エクササイズプログラム」を作成・実践しているので,その概要について報告する.

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© 2017 日本外科代謝栄養学会
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