外科と代謝・栄養
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特集「医工連携がもたらす重度侵襲病態治療の最前線と近未来の治療」
骨・関節領域の細菌感染症に対する 光線力学療法(PDT)の応用について
田中 優砂光守本 祐司木下 学
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2020 年 54 巻 4 号 p. 194-197

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抄録

 整形外科領域における細菌感染症に対する新たな治療法の一つとして応用することを目指し, メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (methicillin‐resistant Staphylococcus aureus:以下MRSA) 関節炎マウスモデルに対する光線力学療法 (photodynamic therapy:以下PDT) の効果に関する検討を行った. 至適条件下におけるPDTは, 直接的な殺細菌効果のみならず, 感染局所に好中球を遊走・集積させる効果を発揮し感染を治癒に導いた. また, PDTを前処置として用いれば, その後のMRSA感染の増悪を抑制した. PDTは多剤耐性菌による難治性の化膿性関節炎をはじめ, 広く骨・関節領域における感染症の治療と予防のための新たな方法となることが期待される.

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© 2020 日本外科代謝栄養学会
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