外科と代謝・栄養
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特集「医工連携がもたらす重度侵襲病態治療の最前線と近未来の治療」
ナノ絆創膏による損傷臓器被覆治療
萩沢 康介木下 学
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2020 年 54 巻 4 号 p. 198-200

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抄録

 ナノ絆創膏はあらゆる臓器や皮膚の表面に接着剤なしで強固に接着し, その薄さゆえに接着臓器と完全に一体化するため癒着を起こさない特徴を有する. 透明なため被覆した組織の感染などの状況を明瞭に把握でき, しかも被覆が不十分な時は重ね貼りができる利点がある. 臓器損傷の一例としてウサギの下大静脈を長軸方向に切開し致死性の大量出血を生じさせたが, ナノ絆創膏を貼ることによって全例止血救命に成功し, 慢性期において被覆治療部位に狭窄や瘤などの変形や癒着も認めなかった. ナノ絆創膏は, 貼付後にわずかに出血が残っていた場合でも重ね貼りをすることで完全に止血制御できることができ, 有用な創傷被覆材と考えられる.

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© 2020 日本外科代謝栄養学会
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