サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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サルコイドーシスにおけるIFN-γ誘導関連遺伝子
山口 悦郎
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2000 年 20 巻 1 号 p. 7-14

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抄録

サルコイドーシス病巣の特徴である類上皮細胞肉芽腫の形成に, IFN-γが深く関与している証拠は数多く発表されている. しかしながらサルコイドーシスは, IFN-γのみがはたらく典型的なTh1型免疫病態に属さない. 時期や病巣によってはIL-4や他のサイトカインが関与する複雑な様相を呈する. 近年IFN-γ誘導に至る免疫応答の上流に位置する経路が明らかになりつつある. IL-12とIL-18はその中で中心的役割を果たす. サルコイドーシスにおけるIL-12の役割について既に報告があるが, IL-18については今後の課題である. IFN-γと関連サイトカインおよびシグナル伝達に関与する蛋白の遺伝子多型は, IFN-γ産生の調節を介してサルコイドーシスの発症や経過に影響を与える可能性がある.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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