サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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リンパ増殖性疾患との鑑別を要したサルコイドーシスの一例
桑野 和善川崎 雅之萩本 直樹原 信之
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2001 年 21 巻 1 号 p. 75-78

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抄録

症例は67歳, 男性. 1998年5月に発熱で発症し, 画像上両肺野に散在性浸潤影, 縦隔・肺門リンパ節腫脹を認め, 血清可溶性IL-2受容体が高値であった. CTガイド下肺生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めたため, 画像上は比較的稀ではあるが, サルコイドーシスが最も疑われた. 同年12月発熱が再び出現し, 画像上縦隔・肺門リンパ節腫大の増悪を認め, 血清可溶性IL-2受容体がさらに上昇したため, リンパ増殖性肺疾患を除外する目的で開胸肺生検を行った. リンパ節に悪性所見はなく, 肺に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めサルコイドーシスと診断した. その後, 画像所見は改善傾向, 血清可溶性IL-2受容体は低下傾向にある.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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