サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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肉芽腫形成における樹状細胞の役割
川村 宏大彌永 和宏菅 守隆
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2004 年 24 巻 1 号 p. 3-10

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抄録

樹状細胞は初期免疫や獲得免疫の誘導と調整に必須の抗原提示細胞である. 肉芽腫性免疫応答は, いわゆる遅延型過敏反応の発現様式をとる免疫応答の1つであり, 病理学的に肉芽腫はマクロファージやこれに由来するとされる類上皮細胞や多核巨細胞, そして周囲のリンパ球浸潤で特徴づけられる. 肉芽腫形成は, 抗酸菌や真菌などのさまざまな感染症やサルコイドーシスなどにおいて特徴的に認められる. 近年の樹状細胞研究の進歩に伴い, 肉芽腫性免疫応答に於ける樹状細胞の重要性が報告されつつある. 本稿では, 肉芽腫形成・肉芽腫性疾患における樹状細胞の役割について概説する.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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