サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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左室肥大を呈する心臓サルコイドーシスの臨床的・病理学的特徴
土田 哲人縣 潤南場 雅章遠藤 利昭安藤 利昭四十坊 典晴佐々木 真由美飯村 攻平賀 洋明
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2004 年 24 巻 1 号 p. 37-41

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抄録

心臓サルコイドーシス (心サ症) では心室中隔の障害とこれによる菲薄化が特徴的であるが, 左室肥大例も報告されている. そこで今回, サ症確定診断例において心臓超音波法および心筋シンチグラム上異常所見を示した連続70症例を対象に, 左室肥大例の出現頻度, 臨床的・病理学的特徴について解析した. 左室肥大は20例 (29%) に認められ, 中隔菲薄型31例 (44%) に次いで多い形態異常であった. 超音波上, 特発性肥大型心筋症 (HCM) と類似した左室中隔肥厚 (ASH) を伴う例が17例あり, また多くの例で中隔基部の輝度上昇を伴っていた. 10症例において心筋生検を施行したが, 光顕上, 心筋細胞肥大, 間質の線維化および脂肪変性を認めたがHCMに特徴的な心筋錯綜配列は認めなかった. 心サ症において左室肥大を示す例は稀ではないが, 形態的にはASHを示す症例が多く, HCMとの鑑別が問題になると考えられた.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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