サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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難治性サルコイドーシスのミノサイクリン治療効果
外因に対する示唆
岸田 猛重松 信昭藤田 昌樹岩里 正生吉武 俊治
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2004 年 24 巻 1 号 p. 43-48

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抄録

サルコイドーシス (サ症) の難治性の内・外因については, 心サ症9例を中心として検討し, その病因的治療についても症例呈示を行った (日サ会誌20 (1), 2000). しかし, なお循環器医などより難治例に対する他の治療法を求めるコメントも到来する. その要旨は, 何十年にも渡り難治性サ症は, ステロイドを始めとする免疫抑制剤により治療されてきて, 長期的には難治性の解決にならないという事である. 私達は平成11年よりミノサイクリン (MINO) による治療を試み, 現在までの自験4例全例に有効性を認めた. ミノサイクリンには本文に述べるように, AIEとIMPがあるとされるが, 抗生剤の代表的3剤のMICを対比すると, その効果は上気道の常在菌である連鎖球菌に一致が認められる様である.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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