サルコイドーシス/肉芽腫性疾患
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臨床所見, 自然経過および治療反応性に基づくサルコイドーシスの臨床型
四十坊 典晴生島 壮一郎山口 哲生長井 苑子
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2007 年 27 巻 1 号 p. 21-27

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抄録

WASOG作業部会の取り決めにより, 4施設 (札幌鉄道病院, JR東京総合病院, 日本赤十字社医療センターと京都大学) で5年以上経過観察したサルコイドーシス症例を寛解 (完全寛解, 部分寛解), 残存, 治療暦 (最近1年以内の治療なし), 現在治療中, 悪化という観点から9型 (寛解: 1. 未治療, 2. 治療暦有, 部分寛解: 3. 未治療, 4. 治療暦有, 残存: 5. 未治療, 6. 治療暦有, 現在治療中: 7. 無症状, 8. 有症状で最近1年以内の悪化なし, 9. 有症状で最近1年以内の悪化あり) に分類した. 完全寛解が2%から44%, 部分寛解が3%から15%, 持続が3%から28%, 現在治療中が25%から60%であった. 治療に関しては経口ステロイド, 局所ステロイド (吸入ステロイドと点眼ステロイド), 免疫抑制剤, 抗生剤, 抗うつ剤, NSAIDsが含まれていた. 現在治療中の内容を経口ステロイド剤に限定した場合は1%から45%で平均が21%であり, 実質的な現在治療中を反映した結果と考えられた.

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© 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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