抄録
過去,私逹は術前の不安を少しでも少なくするために,ストーマ造設を患者に告げることなく,手術を施行してきた時期がある。しかし,これらの人々の闘病生活や社会復帰への怠欲に対する障害の大きさを経験し,むしろ術前から患者の悩みを理解し,軽減する努力を計り,家族を含めて,接触・指導することの方がより効果的であることが分かり,現在はストーマに対する術前指導をおこなっている。今回このような指導を充実させ,患者およびその家族によく理解してもらう目的と,またスタッフ間の教育的効果も期待してプログラムを作成した。
現在は,これを使用した指導をおこなっており,それによってストーマケアの受容が容易となったと考えている。今回はこのプログラムの内容について報告する。