コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
機械翻訳技術の現状と展望
長尾 真
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1984 年 1 巻 1 号 p. 1_16-1_28

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抄録

機械翻訳における技術的要素の概要について,ソフトウェア的な立場から現状を展望した.文法のモデルとしては,基本となる文脈自由型句構造文法を拡張した属性文法と一般に言われている文法が広く使われている.その他に最近の文法の考え方を2,3紹介した.しかし本格的な文法を記述するためには,木構造変換文法が必要であることを述べた. 文法規則を入力文に対して適用して文の解析を行うときの制御方式の典型的な方法を示し,さらに構文解析における困難な問題を指摘した.文の解析からあとの変換と生成の代表的な方法を示したが,これから解決すべき問題が多いことも指摘した.そして機械翻訳の研究開発の今後の方向について検討を行った.

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© 1984, 日本ソフトウェア科学会
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