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Print ISSN : 0289-6540
項書換え系としての論理プログラム
鈴木 大郎浜名 誠
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1997 年 14 巻 6 号 p. 6_561-6_575

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抄録

論理プログラムの操作的意味論を条件付き項書換え系におけるナローイングで与えることを通じて,関数論理型言語と呼ばれるプログラミング言語のクラスが論理型言語の上位集合となれることを理論的に明らかにする.まず,メンバシップ条件付き項書換え系を拡張した新たな条件付き項書換え系を与え,このような条件付き項書換え系のあるクラスは関数論理型言語のプログラムとして適当であることを示す.次に,論理プログラムから,関数論理型言語のプログラムとみなせる条件付き項書換え系への変換を与え,この条件付き項書換え系のクラスにおけるナローイングが論理プログラムの健全かつ完全な操作的意味論を与えることを示す.また,既存の関数論理型言語の計算モデルに対しても,そのような変換を与えることが可能であることを示す.本論文で与えた条件付き項書換え系のクラスは,論理型言語の上位集合である関数論理型言語を具体的に与えるだけでなく,既存の関数論理型言語を拡張する方法をも与えている.

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© 1997, 日本ソフトウェア科学会
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