コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
Cygwinで日本語TEX
黒木 裕介
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2008 年 25 巻 2 号 p. 2_39-2_46

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抄録

Cygwinに日本語TEX環境を構築するためのバイナリを提供している.既存のWindows用バイナリが抱えていた問題を認識し,Windowsにおける日本語TEX環境の新たな選択肢となるべく,簡単なインストール方法でCygwinユーザが快適に使えることを目指して開発を始めた.標準的な日本語TEX環境として,TEX処理系・DVIヴューアとGhostscriptとを整備するために,前者には最近普及してきたソース配布ptetexを,後者には日本語処理に定評のある安定版7.07を用いることにした.Ghostscriptについては,複数に分散していたソース・パッチ類をひとまとめにしたソースの配布も行っている.
問題点は上流の開発元で対処してもらうことで独自拡張を極力なくし,作業手順をオープンにすることにより,いつでも別の開発者へ引き継げる状態にしている.本論文では,開発の指針や作業の経緯を報告する.

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© 日本ソフトウェア科学会 2008
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