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Print ISSN : 0289-6540
『計算機科学者のためのゲーム理論入門』シリーズ第3回 メカニズムデザイン(基礎編)
横尾 真岩崎 敦櫻井 祐子岡本 吉央
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2012 年 29 巻 4 号 p. 4_15-4_31

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抄録

本稿では,メカニズムデザイン(基礎編)として,メカニズムデザイン理論について概説する.メカニズムデザイン理論は不完備情報ゲームの枠組みを用いて,自身の利得の最大化を目指して行動するプレイヤの集団が,あるルール(メカニズム)の元でどのように振る舞うかを分析すると共に,どのようにメカニズムを設計すれば社会的に望ましい結果,もしくは設計者の目的を満たす結果を達成できるかを扱う理論である.本稿では,まずメカニズムデザインの基礎となる不完備情報ゲームを説明する.そして,メカニズムデザインの代表的な適用例であるオークションに即して,メカニズムデザインの考え方,およびただ1つの商品を販売するオークションにおけるメカニズムデザイン理論の主要結果を概説する.

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© 2012 日本ソフトウェア科学会
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