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Print ISSN : 0289-6540
知識表現形式 DCKR とその応用
田中 穂積小山 晴生奥村 学
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1986 年 3 巻 4 号 p. 4_316-4_324

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抄録

[Nilsson80]は,述語論理式で表現した知識を一度オブジェクト形式に変換し,それを意味ネットワーク形式で表現する方法を述べている.推論は意味ネットワークをたどる操作に還元されるので,推論を行なうためには,意味ネットワークに対するインタープリタを作る必要がある.それに対して本稿で提案するDCKRはホーン節形式の述語論理式で知識を表現する.したがって推論は,Prologに組み込みの機能をそのまま用いることができる.知識継承についてもPrologのユニフィケーション機構をそのまま利用できるという特長がある.DCKRについては第2章で説明する.第3章では,DCKRを用いた自然言語の意味処理を取り上げ,意味処理用のプログラムの中核が,Prologに組み込みの機能で代用可能なことを示す.第4章では,時間に関する知識をどのようにDCKRで記述するかを述べる.第5章では,(DCKR以上に)高水準の知識表現言語が必要なことを指摘して,SRL/0とよばれる言語を提案する.

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© 1986, 日本ソフトウェア科学会
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