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コンピュータ ソフトウェア
Vol. 30 (2013) No. 1 p. 1_180-1_186

記事言語:

http://doi.org/10.11309/jssst.30.1_180

  • 抄録

本稿ではコンパイラに備わっている型推論器をそのまま使い,型デバッガを作成する手法について述べる.これまでの型デバッガでは型推論器を独自に再実装して型を求めていたが,それらの手法と比較して我々の手法には3つの利点がある.1つ目は型推論結果に不一致が起きないことが保証されることである.従来の型デバッガでは,型デバッガの型推論器とコンパイラの型推論器の間で齟齬が起きる可能性があった.2つ目はそもそも型推論器を再実装する必要がないことである.それによりこれまでに行われていない,構文等が多い言語の型デバッガを容易に作成することが出来る.3つ目はコンパイラの型推論器の更新に依存しないことである.これらの利点を活かし,我々は実際にOCamlを対象とした型デバッガを実装した.本稿では単純型付きラムダ計算とlet多相を対象として提案手法を説明し,実装について述べる.

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