J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

コンピュータ ソフトウェア
Vol. 33 (2016) No. 1 p. 1_126-1_149

記事言語:

http://doi.org/10.11309/jssst.33.1_126

  • 抄録

グラフ書換え系をモデリング形式とするモデル検査は高い表現力と対称性吸収機能を備えているが,検査の過程で生成されるグラフ構造の管理においてグラフ同型性判定を頻繁に行う.グラフ構造の正規化は同型なグラフが同一の表現となるようなグラフの一意表現を求める手法であり,一意表現の比較によって同型性判定を行うことができるようになるため,多数のグラフ間の同型性判定に有効である.したがって,グラフ書換え系における効率的なグラフ正規化は重要な課題といえる.本論文では彩色単純グラフを対象としたMcKay のグラフ正規化アルゴリズムにおいて,グラフ書換えに伴って変化しないグラフ構造の情報を再利用する最適化手法を提案する.再利用の実現のために,McKayのアルゴリズムの実行過程で算出される情報がグラフ構造のどの部分を反映したものかを定式化し,再計算が必要となる情報とそうでないものを区別しながら新たなグラフの正規化を行う手法を構築した.提案手法による最適化の効果を実験的に評価し,多くの場合について,頂点数に対して線形オーダを下回る時間計算量で新たな正規化が行えることを確認した.

Copyright © 2016 日本ソフトウェア科学会

記事ツール

この記事を共有