コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
モデルとビューを分離したプレゼンテーション用ビジュアルエイドシステム
大坪 五郎
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 35 巻 3 号 p. 3_57-3_64

詳細
抄録

プレゼンテーションを視覚的に補助するビジュアルエイドは,通常「スライド」として作成される.しかし「スライド」にはプレゼンテーションのストーリーとして喋る内容と,その中で強調するため画面に表示すべき部分が混在している.本来プレゼンテーションで一番重要なのはストーリーでありそれを「モデル」と捉えれば,ビジュアルエイドとして人の目に触れる部分の記述を「ビュー」として分離することが必要なのではないか.そうした問題意識に基づいたプレゼンテーション用ビジュアルエイドシステムを開発した.まず平易な文章でプレゼンテーションのストーリーをモデルとして作成する.その上でストーリー中の最小限必要な部分を選択した上で,画面上での表示仕様を簡易なビジュアルプログラミング言語でビューとして定義する.これによりスライドという形式にとらわれることなくプレゼンテーションのストーリーを検討でき,かつ情報の表示タイミング,方法を細かく制御することが可能となる.本システムの開発及び実際に使用した結果について述べる.

著者関連情報
© 2018 日本ソフトウェア科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top