コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
再生可能スタックトレースによるJava Webアプリケーションの例外発生過程の調査
宗像 聡梅川 竜一上原 忠弘
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2019 年 36 巻 1 号 p. 101-118

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抄録

Java Webアプリケーションの運用中や性能テスト中に実行時例外が発生した場合,限られたログからは例外発生までの詳細な動きと値が確認できないため,問題の切り分けに時間がかかる.Selective Capture/Replay手法を使うと,事前に選んだモジュールから採取した実行履歴に基づいて,任意の時点のモジュールの動きと値を再生調査することができる.しかし,モジュールへの全入力を外部出力する負荷が大きいため,再生対象のモジュールを少数だけ事前に選ぶ必要があることから,予期しない実行時例外の調査には適さない.本論文では,より多数のモジュールについて例外発生までの動きと値を再生調査できる実行履歴の低負荷な採取手法として「再生可能スタックトレース」を提案する.提案手法は,モジュール内の一部コードの直近の実行結果を常にメモリに一時記憶しておき,例外発生時にコールスタックを辿り一時記憶中の値を外部出力するものである.実行履歴に基づき,例外発生までの各コードの直近の実行結果を再生し提示することで,呼び出し階層を跨ぐ例外発生までの詳細な動きと値が確認できる.

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© 2019, 日本ソフトウェア科学会
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