コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
S言語
渋谷 政昭柴田 里程
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1989 年 6 巻 3 号 p. 3_271-3_282

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抄録

S言語は,対話型,高水準,演算式型の汎用計算言語である.配列演算を中心とし,リスト構造的な一般データ・オブジェクトを扱える.豊富な関数を組み込んでおり,特にデータ解析とグラフィックスに重点が置かれている. ユーザ関数の定義が容易であるばかりでなく,Cの関数,FORTRANのサブルーチン,UNIXコマンド,をS関数とすることができる.SはUNIX環境で実働化されており,その編集,ファイル管理,入出力,入出力機器の統一的扱い,などを取入れ,より高機能の環境を作り出している. 本稿では,ユーザの立場より,Sの諸機能を簡潔に紹介し,特にそのデータ・オブジェクトの設計方針,関数定義の方式について議論する.

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© 1989, 日本ソフトウェア科学会
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