日本ソフトウェア科学会大会講演論文集
Online ISSN : 1349-3515
ISSN-L : 0913-5391
日本ソフトウェア科学会第19回大会
セッションID: 1E-3
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束縛構造のための型理論と高階項書換え系
*浜名 誠
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抄録

高階書換え系は、項書換え系の拡張として特に高階型の項を扱える体系である。関数プログラミング言語の計算モデルや、証明検証系などへの応用を持つ。本研究は束縛項書換え系(Binding Term Rewriting System,BRS) と呼ぶ、高階書換え系の一種を提案する。まず近年提案された、変数束縛を持つ抽象構文の意味論に基づき、λ項よりも一階項に近く、より精密化した変数束縛の概念を持つ項のための型理論を構築する。次にこれを用いて一階項書換え系(TRS) 類似しかつ束縛の概念を持つ項書換え系BRS を定義する。BRS のTRS との類似性より、BRS の停止性をTRS のための技法を用いて証明することができるという他の高階書換え系にはない利点がある。

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© 2002 日本ソフトウェア科学会
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