2006 年 36 巻 1 号 p. 65-72
本論文は、1980年代から中国高等教育の政策的転換と短期高等教育における職業教育の発展を分析し、その政策的理念と現実とのギャップを明らかにした上で、職業教育発展の将来課題を示した。20年余の間に、中国の短期高等教育は、量的な拡大を遂げただけではなく、質的な変容も示された。とくに、1990年代後半から短期高等教育における職業教育の役割が一層クローズアップされるようになった。しかし、従来の大学の下位に置かれた「大学の短縮」の性格はまだ色濃く残され、いかに地域のニーズにリンクし、応用的な職業技術教育を強化するかが重要な課題であると思われる。