産業教育学研究
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横須賀海軍工廠の見習職工養成制度の形成過程 : 海軍当局の課題意識を焦点として
梶谷 定範
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2014 年 44 巻 1 号 p. 23-30

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抄録

横須賀海軍工廠の見習職工養成制度の形成過程に及ぼした労働問題の影響を海軍当局の課題意識の面から検討し当該養成制度を特徴づけるために、国立公文書館アジア歴史資料センター所蔵の電子ファイル資料等を分析した結果、見習職工養成制度は、第1に、1894年に端緒をもち規則等の整備を経て1924年に形成されたこと、第2に、職工の労働問題を善導する有効な手段として海軍当局で意識されたこと、第3に、実業教育と同様に学術教育も工廠内で行い見習職工を寄宿舎に収容して徳育し著実穏健な職工の養成という特徴を持つことがわかった。

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© 2014 日本産業教育学会
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