社会福祉学
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医療ソーシャルワーカーの実践能力変容過程 : 新人期から中堅期に至る3段階
保正 友子
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2011 年 52 巻 1 号 p. 96-108

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抄録

本稿の目的は,医療ソーシャルワーカー(MSW)の新人期から中堅期への実践能力変容過程を示すことである.そのために,経験年数15年以上で現在急性期病院勤務の12人に面接調査を行い,結果を修正版グラウンデッド・セオリーで分析し,この過程が3段階であることを示した.第1段階では,多くのMSWが新人期は効果的に実践できない葛藤を感じた一方,手厚いサポートの下,定まった業務を行う少数のMSWにそれはなかった.第2段階では,両者とも研修等の実践力獲得の機会を得て実践基礎力を形成していた.その後,職場内外の要請にこたえて仕事を行うなかで,自らの限界と直面しMSWとしてのあり方を問うていた.第3段階では,自信を獲得するために研修等に参加しつつ自らの業務調整を行った.その結果,恒常的な介入力,自らのスタンス保持,利用者やスタッフとの安定した関係をもつMSWとしての実践を実施していた.

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© 2011 一般社団法人 日本社会福祉学会
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