社会福祉学
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論文
スクールソーシャルワーカーの実践効力感と事業達成感に影響を与える要因に関する研究――東北地方のスクールソーシャルワーカーを対象とした実態調査――
狩野 俊介
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2021 年 62 巻 3 号 p. 45-57

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抄録

本研究の目的は,東北地方のスクールソーシャルワーカー(SSWer)を対象とした実態調査から,SSWerの実践活動に影響を与える要因を明らかにすることである.そこで,SSWerの実践効力感とSSWerに関する事業達成感に影響を与える要因について検証する.調査は,東北地方のSSWer99名を対象として,調査票調査を実施した.その結果,47名のSSWerから66自治体における実践活動のデータが得られ,多変量解析によりSSWerの実践活動に影響を与える要因を分析した.これにより,SSWerの実践効力感とSSWerに関する事業達成感に対して,SSWerの活動状況や活動形態,その実践活動を取り巻く環境要因が影響を与えていたことが明らかになった.本研究により,SSWerが実践効力感と事業達成感を得られる学校現場や教育委員会の体制,SSWerの活用内容について整備されていくための示唆を得た.

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© 2021 一般社団法人 日本社会福祉学会
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