抄録
わが国でDuboisiaを生産栽培する場合, 風害対策を講じる必要がある。その一策として, チヤ栽培法のように樹高を低く, 密植することが一つの栽培法であると考えた。そのため, それから派生してくる葉の着生位置と葉量, アルカロイド含量およびアルカロイド収量の相互関係について基礎実験を行なった。その結果, Scopolamineの収量には一定の傾向を認めることができなかったが, Hyoscyamineでは, 若い葉からなる先端部でその収量は最大となった。したがって, 樹高を低くして栽培することは, 生産上不利でないことが示唆された。