熱帯農業
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東北タイの菜園における作物栽培
第1報 作付けの季節性
宮川 修一コンチャン ソムキアット
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1990 年 34 巻 4 号 p. 235-242

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抄録

東北タイ, ドンデーン村における菜園の作付けの季節性について1983年7月から1984年2月までの間に調査を行った.菜園では栽培, 野生を含め156種の有用植物がみられたが, 栽培面積の上ではトウガラシが群を抜いており, どの季節でもほぼ40%を占めていた.パパイヤ, トウモロコシ, ナガササゲ, ダイジョも比較的広く栽培されるが, これらの作付け率は雨期にとりわけ高かった.一方乾期にはニンニク, シャロットならびに各種のブラシカ類の作付け率が上昇した.生産量は11月に最大値, 8月に最少値を示した.同時に菜園での作業量や種目も変化した.これらの季節的変化は作物の生態的特性や気候の季節的変化のみならず, 稲作暦とも関係が深いものと考えられる.菜園における作物生産の向上のためには稲作作業と競合しない作付け体系の導入が有効であり, これはこの地域特有の不安定な天水農業の改善につながるであろう.

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