熱帯農業
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タイ薬用植物 プラウノイ樹木の剪定法および収穫法に関する研究
松永 英輔ドメトン チャチャイボリブーン マリー
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1990 年 34 巻 4 号 p. 243-249

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抄録

プラウノイ樹木から年3回, 葉を収穫することにより樹勢が著しく衰弱し, 毎年安定した葉の収量および品質を得ることはむっかしい.本研究は衰弱した樹木を回復させ, 毎年安定した葉の収量および品質を得るための剪定法ならびに収穫法を検討した.
1.乾季 (11月~4月) の生長休止期における剪定法.i.頂部剪定法: 薬剤散布および収穫などの諸作業の実施に都合のよい高さ, 約2mで頂部を剪除する.ii.切返剪定および間引剪定: 頂部剪定後, 樹勢を回復させ, 毎年安定した葉の収量および品質を維持するため, 樹冠内の日光の照射不充分な幹と幹, 枝と枝が重なり合う密生部において, 枝の少ない幹, 芽の少ない枝および軟弱な幹, 枝を切返剪定法および間引剪定法により, それらを剪除する.
2.雨季 (5月~10月) の生長期における収穫法: 多数の葉をつけた枝の先端部を主に収穫し, 葉の少ない枝は収穫をさけ, 次回の収穫期まで残す.
以上の剪定法および収穫法に基づいて, 3年生以上のプラウノイ葉を収穫するには次の時期が最適であった.
(a) 生長期の初期.第1回収穫: 5月下旬あるいは6月下旬.第2回収穫: 7月下旬あるいは8月下旬. (b) 生長期の後期: 第3回収穫: 10月下旬あるいは11月下旬

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