熱帯農業
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ファレノプシスの株齢の違いが開花に及ぼす温度の影響
米田 和夫百瀬 博文窪田 聡
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1992 年 36 巻 3 号 p. 207-210

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抄録

株齢の異なるファレノプシス株を供試し, 夏季間に自然日長下の恒温20℃と25℃で25日間と50日間の温度処理を行い, 開花に及ぼす影響を検討した.
1.成熟株の花茎は90%以上発生し, 7月下旬から8月上旬に一斉に発生した.未熟株の花茎は成熟株に比べて遅れて発生し, 処理温度が低く, 処理期間が長いほど高かった.
2.成熟株の開花は80%以上となり, 10月上旬~中旬に開花した.未熟株の開花は処理期間が短いと少なく, しかも開花が遅れた.
3.成熟・未熟株の花茎は上位より5節位に発生するものが多かった.
4.成熟株の着花数は, 25℃より20℃でやや増加し, 25日間より50日間処理で増加する傾向であった.未熟株は成熟株に比べて着花数は少なかった.
5.成熟株の花茎長は25℃より20℃, 50日間より25日間処理で伸長する傾向であった.未熟株では20℃で伸長する傾向であった.

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