2015 年 1 巻 5 号 p. 29-38
本研究では、車両挙動・車両特性を考慮した交差点周辺の環境負荷量評価手法を開発した。手法は、従来車両特性の異なる個々の車両挙動の表現を必要としていた地点別排出量を、3つの仮定(車両挙動と車両特性を独立とする事、一様到着、加減速度・定速度一定)をおくことで、車両挙動・車両特性を考慮した地点別排出量を簡便に表現するものである。仮定の検証を行い、以下の知見を得た。第1に、車両挙動と車両特性を独立に算出することの影響は少ない(排出区間3%、排出量7%程度)。第2に、一様到着を仮定して算出すると、条件によって10~30%の差が生じる可能性がある。第3に、実測値・本手法で走行モード時間構成割合を比較し、本手法と実測値との誤差は2%以下で表現可能である。