交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
論文 (1) 基礎・応用学術研究
歩行者中心の都市空間創出による交通手段変化の可能性
安藤 亮介氏原 岳人
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2019 年 5 巻 5 号 p. 1-10

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抄録

自動車への依存を低減し、公共交通を支えていくためには、公共交通ターミナル周辺や沿線に高い人口密度を有した集約型都市構造が有効である。しかし、公共交通の利用促進にあたっては都市の集約化だけではなく、歩行者中心の都市空間の創出が必要であると考えられる。そこで、本研究では SP 調査の手法を用いたアンケート調査データの分析に基づき、居住地や鉄道駅の立地が集約型都市構造の交通ネットワーク上に位置する仮想の都市において、歩行者中心の都市空間創出が公共交通利用に与える影響を分析した。その結果、自宅から目的地まで歩行者中心の都市空間の連続性を確保することが、公共交通利用を大きく促進することが明らかになった。また、歩行者中心の都市空間を部分的に創出した場合、移動目的によって効果が異なることが明らかになった。

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