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脳卒中
Vol. 29 (2007) No. 5 P 635-641

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http://doi.org/10.3995/jstroke.29.635

症例報告

症例は65歳男性. 主訴は頭痛と嘔吐, 意識障害. 2週間前から頭痛と嘔吐がつづき, 徐々に言葉数が少なくなり入院. 意識はJCSでI-3, 髄膜刺激徴候を認めた. 入院時の頭部MRI, MRAは異常なし. 髄液検査は細胞数増多, 蛋白上昇, ADA上昇, 結核菌DNA (PCR) 陽性. 胸部CTは異常なし. 結核性髄膜脳炎と診断し, ステロイドを併用しながら抗結核療法を開始した. 症状は徐々に改善したため, ステロイドは開始して4週間後から漸減した. 入院45日目に右放線冠梗塞, 入院56日目に左MCA領域の梗塞をきたし, 頭部MRAで左MCA閉塞を認めた. 以後, 四肢麻痺が残存した. 結核性髄膜炎による脳梗塞において発症前後で脳血管の変化を捉えた報告は非常に少ない. 結核性髄膜炎では良好な経過中でも主幹動脈の閉塞から脳梗塞をきたすことがあり十分な注意が必要と考えた.

Copyright © 2007 日本脳卒中学会

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