脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
症例報告
頭部打撲後に出血発症した脳動静脈奇形の治験例 ;
病変の形態と衝撃に対する脆弱性に関する考察
日暮 雅一小野 敦史中野渡 智加藤 依子
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 29 巻 5 号 p. 648-651

詳細
抄録

今回我々は, 頭部打撲後に初回出血した脳動静脈奇形 (以下AVM) の男児症例を経験した. 症例は9歳男性. 頭部打撲の3時間後より頭痛, 嘔吐および右半身の脱力が出現した. CTにて左前頭頭頂葉に径5cm大の脳内出血を認め, 意識レベル低下および右片麻痺の悪化を認めたため, 緊急で開頭血腫除去術を施行した. 術後意識清明となり, 右片麻痺も完全に消失した. 脳血管撮影にて, AVMを認めたため二期的に手術にて全摘出を施行した.
頭部打撲後に, AVMの出血がみられた場合, それが外傷の衝撃で発生したものか, 自然出血かの判断は困難である. 本病変は前頭頭頂部の傍正中脳実質内において, 深部から表層にかけて存在しており, 外傷によるShear strainの影響を受けやすい形態をしていると考えられたので, 文献的考察を含めて報告する.

著者関連情報
© 2007 日本脳卒中学会
前の記事 次の記事
feedback
Top