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脳卒中
Vol. 31 (2009) No. 5 P 342-345

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http://doi.org/10.3995/jstroke.31.342

短報

成人肺炎球菌性髄膜炎に伴う脳梗塞において,MR angiography(MRA)で可逆性脳動脈狭窄を確認しえた症例を経験したので報告する.症例は74歳,男性.発熱,意識障害を認め当科に入院し肺炎球菌性髄膜炎と診断された.入院14日目のMRI検査では脳幹・両側大脳半球に多発梗塞像を認めMRAで両側中・後大脳動脈,脳底動脈の壁不整,狭窄像を認めた.入院39日目にはMRAで脳動脈狭窄の改善を認め,狭窄が可逆的であったことを確認した.本症例は細菌性髄膜炎に伴う脳動脈狭窄,脳梗塞の機序に血管攣縮が関与していることを示唆する貴重な症例と考えられた.細菌性髄膜炎に伴う脳動脈血管炎,脳梗塞の合併は予後を悪化させる因子であるにもかかわらず,現在までにその予防法,治療法は確立されていない.今後,細菌性髄膜炎に伴う脳動脈血管炎,脳梗塞の有効な予防法・治療法を検討する上で,MRAの観察は重要であると考えられた.

Copyright © 2009 日本脳卒中学会

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