脳卒中
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脳梗塞急性期における抗血栓療法導入前後における可溶性フィブリンモノマー複合体値の変化の検討
前田 世絵良矢坂 正弘鶴﨑 雄一郎三間 洋平前田 亘一郎上床 武史桑城 貴弘湧川 佳幸岡田 靖
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論文ID: 10384

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抄録

【目的】脳梗塞急性期症例において可溶性フィブリンモノマー複合体(soluble fibrin monomer complex: SFMC)を定量測定し,抗血栓療法導入前後の推移を検討する.【方法】脳梗塞急性期87 症例(男性48 例,女性39 例)を心原性脳塞栓症で抗凝固療法を導入した21 例(CES 群)と非心原性脳梗塞で抗血小板療法を導入した66 例(non-CES)に分類し,抗血栓療法導入前後のSFMC 値を測定し比較した.【結果】SFMC は治療前後でCES 群では有意な低下を認めた(p=0.018)が,non-CES 群では有意差はなかった(p=0.175).SFMC 異常高値者の割合は治療前後でCES 群では有意な低下を認めたが(p=0.004),non-CES 群では有意差はなかった(p=0.24).【結語】SFMC は心原性脳塞栓症における抗凝固療法導入時の効果判定の指標に有用と考えられる.

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© 2016 日本脳卒中学会
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