脳卒中
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急性期脳卒中患者における休日リハビリの効果:単施設後ろ向き研究
田鍋 拓也 藤山 雄一平川 陽
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11312

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抄録

【背景および目的】急性期脳卒中患者における継続的なリハビリテーション(リハビリ)は,機能的転帰の改善や合併症予防に重要である.本研究は,休日リハビリの導入が退院時機能的転帰や合併症発生率に与える影響を明らかにすることを目的とした.【方法】2021年4月から2024年3月に入院した急性期脳卒中患者402名を対象に,5–6日間のリハビリ(従来)群と従来に加えて休日にリハビリを導入した群(休日群)を後ろ向きに比較した.退院時機能的転帰(mRS),合併症発生率を調査し,傾向スコアマッチングを実施した.【結果】休日群は,良好な機能的転帰(mRS≤2)の割合が増加し(72.1% vs 57.8%,p=0.012),合併症の発生率が低下した(4.5% vs 14.9%,p=0.003).【結論】休日リハビリの導入は,機能的転帰の改善や合併症予防に有効であった.

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© 2025 日本脳卒中学会

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