脳卒中
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Frontal-artery sign と external carotid-artery sign により診断が可能であった症状軽微な内頚動脈閉塞症の一例
内山 伸治森 清男
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1988 年 10 巻 3 号 p. 193-197

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抄録

臨床的には一過性脳虚血発作の既往と軽度のparkinsosismの徴候を呈する以外は無症候性であり, CT上は散発性の小梗塞のみを認める76歳の男性で, 右前額にfrontal artery sign (FAS) および external carotid artery sign を認めた.右内頚動脈 (ICA) 閉塞を疑診し施行した血管写により右ICA基部の完全閉塞と眼動脈を介する側副血行を確認した.
FASはbedsideにおける簡単な診断手技であるにもかかわらず, 本邦における記載は未だみられない.臨床症状が極めて軽微なICA閉塞症の1例における本徴候を報告し, 本徴候が診断上大きな意義を有することを指摘した.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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