脳卒中
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内頸動脈海綿静脈洞部巨大動脈瘤に対する総頸動脈結紮術
その有用性に関する検討
柴田 尚武笠 伸年山下 弘巳安永 暁生森 和夫
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1990 年 12 巻 5 号 p. 484-492

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抄録

内頸動脈海綿静脈洞部巨大動脈瘤の4例に総頸動脈結紮のみを行った.全例女性, 38~71歳, 右側3例, 左側1例, 全例非破裂であった.術前の対側圧迫併用CAGでMCAへのcollateral circulationが全例にみられた.Matasテスト30分間時の神経症状, EEGに異常なく, CBFは4例の平均で同側8%, 対側5%の減少であった。術中の試験閉塞時におけるstumppressureは4例の平均で前106mmHg, 50~80%閉塞88mmHg, 100%閉塞62mmHgであった.50~80%閉塞のstump pressureはほぼ同値であることが判明したため, 2例では80%閉塞とし, 2日間で100%閉塞とした.術後の動注DSAで巨大動脈瘤は3例で消失し, 1例で不変であった.CTで血栓化は術直後より始まり数日でピークに達し, 数週で器質化した.合併症は全例で認めなかった.本症に対し総頸動脈結紮は簡便で安全な治療法であり, かつ動脈瘤内血栓化も十分であった.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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