脳卒中
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被殻出血超急性期における血腫拡大因子について
血行力学的因子を中心として
金子 尚二北井 則夫坂井 文彦神田 直田崎 義昭
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1991 年 13 巻 1 号 p. 34-40

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抄録

発症後3時間以内の被殻出血例で, かつ, CT画像上, 脳卒中の外科研究会の分類でIVb以内のもの46例 (内, 血腫進展7例) を対象に, 超急性期における血腫拡大因子として, 入院後24時間以内の血圧変化が如何にかかわっているのかを知る目的で検討を行った.その結果, 1) 入院直後の血圧は血腫進展群, 非進展群に差は認められず, 血腫非進展群では, 入院後の血圧は, 血腫量の大小にかかわらず差なく減少する傾向がみられた.2) 血腫進展群の血圧は, 入院後3時間と24時間にpeakを有する二峰性の有意な変動がみられた.以上より, 血腫進展群にみられた初期血圧上昇は, 出血持続に伴う脳圧充進に基づく変化あるいは結果というよりはむしろ, 血腫進展の直接的な原因であろうと考えられた.そして, 後期血圧上昇は血腫拡大に伴つ脳圧充進に基づく変化あるいは結果と考えられた.従って, 入院後, 血圧がさらに上昇する軽症例においては, 適当な降圧療法の対象になりうるものと考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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