脳卒中
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椎骨動脈解離性動脈瘤
特に虚血症状で発症した症例に対する外科的治療法について
橋本 卓雄神吉 利典阿部 聡中沢 克彦中村 紀夫
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1992 年 14 巻 4 号 p. 355-360

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抄録

椎骨動脈脳底動脈系の解離性動脈瘤は比較的稀な疾患と考えられてきたが, 近年, 本疾患の可能性を考慮し, DSAなどの神経放射線学的診断が積極的に行われ, 少なからず経験されるようになった.しかし臨床診断治療は困難なことが多く, mortalityの高い疾患で, 治療法については確立されておらずまだ論議の多いところである.筆者らは脳幹部の虚血症状で発症し, 外側延髄症候群を呈した椎骨脳底動脈系の解離性脳動脈瘤4例を経験したので, 症状, 血管撮影所見, 特に虚血症状で発生した症例に対する外科的治療法の選択について報告した.解離性動脈瘤が椎骨動脈に留まっている間に時期を失することなく積極的に外科的治療を行う必要がある.血行再建術を施行し, 解離性動脈瘤が消失した1例を経験した.術後血行動態の変化が生じ, 解離性動脈瘤のorificeが閉鎖されることも期待でき, 椎骨動脈のclippingだけで.なく, 血行再建術も考慮すべきである.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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