脳卒中
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経頭蓋超音波ドプラ法による内頸または中大脳動脈閉塞性病変の診断
血流速検出率の検討と診断基準作成の試み
伊藤 泰司松本 昌泰半田 伸夫前田 宏明鎌田 武信
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1992 年 14 巻 4 号 p. 382-388

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抄録

脳循環精査の為に経頭蓋超音波ドプラ法 (TCD) を施行した420例を対象として, 閉塞性血管病変診断におけるTCDの有用性を検討した.TCDによる中大脳動脈 (MCA) 検出率は76.8%, さらに両側MCA検出率は70.5%であった.検出率に男女差を認め, 特に70歳以上の女性の両側検出率は低値であった.診断基準作成に関しては, まず健常成人18例のMCA血流速をTCDにて計測し正常範囲を定めた.これより, a) MCA最高血流速 (MCAPF) ≧127cm/sec, b) MCAPF≦53cm/sec, c) 明らかな乱流所見, d) MCAPFの左右比≧1.34の4つをMCAPF異常項目とし, 血管造影を施行し両側MCA血流速が検出しえた61例で診断精度を検討した.一側内頸動脈病変では [b) and d)], 一側MCA主幹部狭窄では [a) or c)] をそれぞれのDefinite criterionとしたところ, overallaccuracyは84%, 89%と良好な結果を得た.以上より, 両側MCA血流速が検出できればTCDは内頸またはMCA閉塞性病変診断に有用と考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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