脳卒中
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Unilateral asterixisを認めた右視床出血の1例
川井 元晴根来 清福迫 俊弘津田 尚美森松 光紀
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1993 年 15 巻 3 号 p. 243-246

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抄録

症例は57歳男性.1990年11月1日, 朝食時めまい感と左上下肢麻痺に気づき, 翌日当科受診.一般内科学的には肥満を認め, 神経学的には意識レベルはJCS1, 頭痛, 構音障害, 左片麻痺, 歩行障害, 左側小脳失調・位置覚低下を認めた.また, 左上肢にasterixisを認めた.受診時の頭部CTにて右視床・右側脳室内に高吸収域を認め, 右視床出血とそれに伴う脳室内穿破と診断された.さらに短潜時体性感覚誘発電位 (SSEP, 正中神経刺激) における中枢神経伝導時間 (CCT) では左刺激での遅延がみられた.Asterixisは代謝性疾患においてしばしばみられるが, 脳血管障害等の器質的疾患にも時に認められる.その発現には錐体路・小脳・後索系の障害と脳幹網様体賦活系の障害が関与している可能性が考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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