脳卒中
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高血圧性視床出血に伴う脳室内出血例の転帰に関する検討
西谷 和敏宇野 昌明本藤 秀樹松本 圭蔵
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1994 年 16 巻 3 号 p. 191-200

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抄録

高血圧性視床出血の脳室内出血 (IVH) が転帰に及ぼす影響について, cast formation (CF) の有無に注目して検討した。243例の視床出血のうちIVHを認める105例をCFの有無でCF (+) 群45例, CF (-) 群60例の2群に分類し, 転帰は意識障害を重視してvegetative state, deadの症例を不良例として比較した.転帰不良例はCF (+) 群は23/45例, CF (-) 群では7/60例でありCF (+) 群で転帰不良例が多く (p<0.01), CFは予後不良因子と考えられた.脳内血腫量が10ml以下の小血腫でも, 10m1以上でもCF (+) 群で転帰不良例が多く (p<0.05), CT分類別でもCF (+) 群で転帰不良例が多かった (p<0.05).CFの部位は, 第3・第4脳室を中心にCFを形成した例が側脳室を中心にCFを形成した例よりも転帰不良例が多かった (p<0.05).したがってCFをみる例は血腫の量, 進展方向, CT分類とは別に考えなければならない予後不良因子と考えられた.特に第3・第4脳室にCFをみる例の転帰が不良であった.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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