脳卒中
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スナネズミ海馬スライスにおけるin vitro虚血誘発性細胞内Ca2+濃度上昇に対するイブジラストの効果
マイクロフルオロメトリーによる検討
柳瀬 尚人三谷 章片岡 喜由
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1995 年 17 巻 2 号 p. 137-144

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抄録

スナネズミ海馬スライスを用いたマイクロフルオロメトリー法により, 海馬CA1領域のin vitro虚血誘発性細胞内Ca2+濃度 ([Ca2+] i) 上昇に対するイブジラスト (3-isobutyryl-2-isopropylpyrazolo [1, 5-a] pyridine) の効果について検討した.Ca2+蛍光指示薬rhod-2で染色したスライスに低酸素・無グルコース条件 (in vitro虚血) を負荷すると, 虚血に対して脆弱性の高いCA1領域に大規模な [Ca2+] i上昇が観察されたが, 灌流液に43μMイブジラストを添加すると, この [Ca2+] i上昇の程度は有意に減少した.さらに, 低Ca2+灌流液でのin vitro虚血負荷やグルタミン酸受容体サブタイプのアゴニスト, 高濃度KCl刺激によるCA1領域の [Ca2+] i上昇に対してもイブジラストの抑制効果が観察された.以上の結果より, イブジラストはin vitro虚血誘発性 [Ca2+] i上昇に対し非特異的な抑制作用を示し, 中枢神経系の虚血障害を改善する可能性が示唆された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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