脳卒中
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前・中大脳動脈閉塞に発展したisolated angiopathy of thecentral nervous systemの1症例
中村 雄作松井 隆明西本 和弘八木 祐吏高橋 光雄
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1996 年 18 巻 4 号 p. 332-337

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抄録

Isolated angiopathy of the central nervous system (IACNS) と考えられた24歳男性例を報告した.頭痛を伴う左上下肢の不全麻痺で発症し再発を繰り返した.脳MRI上右尾状核, 被殻などを中心に多発性梗塞が認められた.脳梗塞の原因としては凝固能異常, 抗リン脂質抗体症候群, 全身性エリテマトーデスやSjögren症候群などの膠原病, MELAS等は否定され, 脳血管撮影で右脳梁辺縁動脈の途絶, 脳梁周囲動脈の壁不整, 右角回動脈の閉塞など多発性限局性狭窄などが認められ, IACNSと診断した.高単位のステロイド療法を施行したが, 症状増悪し完全麻痺となった.脳MRIでは右前大脳動脈, 中大脳動脈領域全体に梗塞巣が拡大し, 脳血管撮影では右前大脳動脈と右中大脳動脈の閉塞が認められた.IACNSでは大血管閉塞は一般的に少なく, 本例のごとく大血管領域の梗塞に進展した症例は稀である.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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