脳卒中
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無症候性頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術と長期follow-up成績
宇野 昌明新野 清人永廣 信治上田 伸西谷 和敏
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1997 年 19 巻 4 号 p. 287-293

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抄録

当科で施行した287頸動脈内膜剥離術 (以下CEA) のうち無症候性頸動脈狭窄症 (以下As-CS) に対して施行した90症例, 96CEA (全体の33.4%) について検討した.この症例をA群 (n=17) : 反対側の症候性病変に対するCEA後As-CSに対してCEAを施行した群, B群 (n=6, 12CEA) : 両側のAs-CSに対して両側のCEAを施行した群, C群 (n=67) : 片側のAs-CSに対してCEAを施行した群に分類し検討した.CEA手術に際して冠動脈撮影を39例で施行しGensini's score (GS) で評価した.全体のmortality and morbidityは3.1%であり, 3群別でのmortality and morbidityはA群5.9%, B群8.3%, C群1.5%であった.冠動脈撮影でGSが6点以上あった症例が21例 (53.8%) 認められ, CEA前後で10例が冠動脈血行再建術を受けた.退院時の転帰は全体ではgoodが82例 (91.1%) であった.長期追跡し得た80例 (平均68.2ヵ月) のfollow-up期間中15例の死亡があり, その原因は心血管障害が6例と最も多かった.As-CSに対するCEAの手術成績は全体的には良好な結果であったが, 両側施行例は注意が必要であった.As-CSの症例でも冠動脈病変が潜在的に合併しており, 術前の精査加療が重要と思われた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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